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人気集中の理由とBtoBという選択肢

食品メーカーの就職は本当に難しい?
人気集中の理由とBtoBという選択肢

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「食品メーカーに就職したいけれど、人気が高くて難しいと聞く」「自分が受かるイメージが持てない」。就職活動を進めるなかで、こんな不安を感じている方は多いのではないでしょうか。食品業界は学生からの人気が高く、名前の知られた企業には応募が集まりやすい業界です。

一方で、「難しい」という言葉だけが先行して、どこが、なぜ、どの程度難しいのかは意外と整理されていません。この記事では、食品メーカーの就職が難しいと言われる理由を、学生の志望動向や求人倍率といったデータから整理します。志望先を考える材料として、ぜひ参考にしてください。

食品メーカーの就職が
「難しい」と言われる理由

食品メーカーの就職が難しいと言われる背景には、業界全体が一様に難関というより、いくつかの構造的な理由があります。ここでは、志望者の集まりやすさ、採用人数の限られやすさ、志望動機の重なりやすさという3つの側面から見ていきます。

志望者が集まりやすい業界である

食品メーカーは、就活生の関心が集まりやすい業界です。志望業界の調査と人気企業ランキングから、その様子を見てみましょう。

人気企業ランキングは1人が最大5社まで挙げる連記方式※4のため、票数がそのまま志望者数を表すわけではありません。それでも、知名度の高い上位企業に関心が偏っている様子は読み取れます。味の素は文系総合で2位、理系総合で1位※4にも入っており、文理を問わず人気が高いことがわかります。

こうした人気の背景には、学生の安定志向があります。マイナビの2027年卒大学生就職意識調査では、企業選択のポイントとして「安定している」が55.4%で最多※5、希望する企業の条件としても8年連続でトップ※6でした。食品は景気の変動に左右されにくく、経営が安定している企業が多いと言われるため、安定を求める学生の志望先として選ばれやすいのです。

このように、志望者が特定の企業に集まりやすいことが、食品メーカーの就職が難しいと言われる一つ目の理由です。

※1参照元:マイナビ キャリアリサーチLab「2027年卒 大学生 志望業界ランキング」(https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260310_108490/)(2026年2月調査)
※2参照元:ワンキャリア「【27卒】就職活動に関するアンケート」(https://onecareer.co.jp/news/press-release/250710/)(2025年5月調査)
※3参照元:マイナビ キャリアリサーチLab「【業種別】のマイナビ・日経大学生就職企業人気ランキング(2027年卒~2013年卒)」(https://career-research.mynavi.jp/reserch/20250314_92988/)(2027年卒)
※4参照元:マイナビニュース「27年卒就職人気ランキング発表 文系1位はニトリ、理系1位は味の素」(https://news.mynavi.jp/article/20260420-4364985/)
※5参照元:マイナビ キャリアリサーチLab「2027年卒大学生就職意識調査」(https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260424_109895/)(2025年10月~2026年3月調査)
※6参照元:テレ東プラス「マイナビ、『2027年卒大学生就職意識調査』を発表」(https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/external-pr/entry/92811.html)

採用人数が限られ、
枠が空きにくい

人気が高い一方で、食品メーカーの新卒採用は、限られた人数で行われることが多いと言われています。その背景には、次のような構造があります。

つまり、安定していて働きやすいという食品メーカーの魅力が、人気の理由であると同時に、採用枠が広がりにくい理由にもなっているのです。応募者が多く、採用の枠が限られれば、競争が厳しくなるのは自然な流れです。応募者が多い年ほど、1人あたりが内定に至る確率は下がります。

採用人数は、企業の規模や職種、年度によっても異なります。志望する企業がある場合は、公式サイトや採用ページで、次のような点を確認しておくと参考になります。

同じ企業でも、職種によって競争の様子は変わります。応募者が集まりやすい人気企業ほど、限られた枠の影響を受けやすくなります。これが、採用人数が限られやすいという二つ目の理由です。

「食が好き」が重なり、
差がつきにくい

三つ目の理由は、志望動機が似通いやすく、応募者のなかで埋もれやすいことです。食品は誰にとっても身近な存在なので、次のような理由を挙げる学生が多くなります。

こうした理由だけでは、他の応募者との差がつきにくいと言われています。消費者としての「好き」だけで志望動機を語ってしまう点も、陥りやすいポイントです。

企業側が知りたいのは、その商品をどれだけ好きかというより、入社後にどのような仕事をして貢献したいかです。差がつくのは、たとえば次のような点だと言われています。

食への関心が高いことは、食品メーカーで働くうえで大切な資質です。適性については、次のページで詳しく解説しています。ここで押さえておきたいのは、選考の場では「食が好き」が共通の前提になりやすく、それだけでは違いが伝わりにくいという点です。

食品メーカーの就職難易度は
企業・職種によって大きく変わる

「食品メーカーは難しい」とひとくくりにされがちですが、実際の難易度は、企業の知名度や規模、職種によって差があります。ここでは、就職市場全体の数字と、食品メーカーのなかで難易度が分かれる軸を整理します。

就職市場全体は売り手でも、
大手は別

まず、就職市場全体の状況を確認しておきましょう。リクルートワークス研究所の調査によると、2027年卒の大卒求人倍率は1.62倍※1でした。民間企業への就職を希望する学生46.2万人に対して、求人総数は74.8万人です。市場全体で見れば、学生にとって有利な売り手市場が続いています。

ただし、この数字は企業の規模によって大きく変わります。従業員規模別の求人倍率(2026年卒)※2を見てみましょう。

300人未満8.98倍
300〜999人1.43倍
1,000〜4,999人1.05倍
5,000人以上0.34倍

1倍を下回るということは、求人の数よりも希望する学生の数のほうが多い状態を表します。従業員規模が小さい企業ほど求人倍率が高く、企業側から見ると採用が難しい状況です。裏を返せば、学生の志望が大きな企業に集まっているとも読み取れます。なお、就職希望者数はアンケートをもとにした推計値で、2027年卒の調査からは従業員規模別・業種別の倍率の公表は取りやめられています※1。

食品メーカーだけの求人倍率は、この調査には出てきません。食品は「製造業」の一部として集計されており、製造業全体の2026年卒の求人倍率は2.33倍※2でした。ただし、食品は学生に人気が高い分野なので、この数字がそのまま食品メーカーの難易度を表すとは限りません。

ここから読み取れるのは、「食品メーカーだから難しい」というより、「知名度が高く規模の大きい企業に志望が集まりやすい」という構造が、難しさの背景にあるということです。

※1参照元:リクルートワークス研究所「第43回 ワークス大卒求人倍率調査(2027年卒)」(https://www.works-i.com/surveys/item/260423_recruitment_saiyo_ratio.pdf)
※2参照元:リクルートワークス研究所「第42回 ワークス大卒求人倍率調査(2026年卒)」(https://www.works-i.com/surveys/item/250424_recruitment_saiyo_ratio.pdf)

難易度が分かれる3つの軸

食品メーカーのなかでも、難易度は一様ではありません。企業の規模や知名度、職種によって差があると言われており、次の3つの軸で整理できます。

軸 難易度が高くなりやすい傾向 視野を広げると
知名度誰もが知る商品を持つ大手・BtoC企業 中堅企業や、消費者向けの商品を持たないBtoB企業にも目を向ける
企業規模従業員規模が大きい企業 規模を問わず、事業に強みを持つ企業にも目を向ける
職種と募集枠募集人数が少ない職種、高度な専門知識が求められる研究開発などの専門職 職種ごとの募集人数や応募資格を確認して選ぶ

表のとおり、知名度が高く規模の大きい企業ほど応募が集まりやすく、職種によっては専門知識も問われます。とくに研究開発のような専門職は、食品や化学などに関する高度な知識が求められるとされており、準備に必要な内容も職種によって変わります。

同じ企業でも、職種によって募集人数や応募資格は異なります。文系・理系のどちらが応募できるのか、どんな専門性が求められるのかは、企業の募集要項で職種ごとに確認できます。「食品メーカー」とひとくくりにせず、どの企業のどの職種なのかで考えると、自分にとって現実的な選択肢が見えてきます。

文理による違いや職種ごとの仕事内容は、次のページで解説しています。

視野を広げる|
BtoB食品メーカーという選択肢

志望が一部の企業に集まりやすいなら、見る範囲を広げることで選択肢は増えます。その一つが、消費者向けの商品ではなく、食品メーカーや飲食店に素材を届けるBtoBの食品メーカーです。ここでは、BtoB食品メーカーの特徴と、企業の見つけ方を紹介します。

BtoB食品メーカーは、
商品の裏側から食を支える存在

BtoB食品メーカーは、食品メーカーや飲食店などの企業を顧客として、食品の原料や素材を供給する会社です。次のような特徴があります。

一方で、消費者向けの商品が店頭に並ぶわけではないため、就職活動の初期に企業名を目にする機会は多くありません。志望先を考えるとき、学生は身近な商品を持つ企業から検討し始めることが多く、BtoB食品メーカーは、その魅力を知る前に候補から外れてしまうことがあります。

志望が一部の企業に集まりやすい状況では、BtoB食品メーカーまで視野を広げることが、選択肢を増やす方法の一つになります。そのうえで、次の点を意識しておくと安心です。

BtoBとBtoCの違いは、次のページで詳しく解説しています。

BtoB食品メーカーの見つけ方

BtoB食品メーカーは、消費者向けの商品が店頭に並ばないため、企業名を目にする機会が多くありません。「知っている企業から探す」だけでは出会いにくいので、これまで名前を聞いたことのなかった企業にも目を向ける工夫が必要になります。ここでは、探し方の例を三つ紹介します。

  1. 身近な食品の「素材」から辿る
    お菓子やパン、冷凍食品などのパッケージにある原材料名には、「植物油脂」「乳化剤」など、使われている素材の名前が並んでいます。原材料名には素材の名称は書かれていますが、その素材をつくった企業の名前は載っていません。そこで、素材の名前でインターネット検索をして、その素材を製造している企業を調べていくと、消費者向けの商品を持たないメーカーが見つかることがあります。
  2. 大学のキャリアセンターや、業界特化の求人サイトを使う
    キャリアセンターに相談すれば、先輩の就職実績や、一般の就職サイトでは見つけにくい求人を教えてもらえる場合があります。業界に特化したサイトでは、大手の就職サイトには掲載されていない企業に出会えることもあります。
  3. 説明会やインターンシップで社員の話を聞く
    実際に働く人の話を聞くことで、社名だけではわからない仕事内容や社風を知ることができます。

当メディアでも、大阪のBtoB食品メーカーで働く社員の声や職種ごとの仕事内容を紹介しています。探し始めの手がかりとして活用してください。

BtoB食品メーカーを探すなら
知っておきたい「不二製油」

就職先としてBtoB食品メーカーを検討する際に、ぜひ知っておきたい企業の一つが、当メディアを監修する不二製油です。

不二製油は、「植物性油脂」「業務用チョコレート」「乳化・発酵素材」「大豆加工素材」という4つの事業を展開し、食品メーカーなどの商品づくりを素材から支えているBtoB食品メーカーです。

たとえば、スーパーやコンビニで目にするお菓子やパンなどにも、不二製油の素材や技術が使われていることがあります。

また、素材を提供するだけでなく、お客様の「こんな商品をつくりたい」という要望に対して、営業や研究開発などさまざまな職種が協力し、新しいおいしさを生み出していくのもBtoB食品メーカーならではの仕事です。

「一つの商品だけでなく、さまざまな食品づくりに関わってみたい」「自分の仕事で多くの人の食を支えたい」という人は、不二製油で働く仕事についてもチェックしてみてください。

不二製油の特徴・働く魅力をCHECK!
  • 世界を舞台に「食」を支える
    海外売上比率は69%。チョコレート用油脂では世界第3位など、世界規模で事業を展開しています。
  • 4つの事業を掛け合わせた独自の技術力
    植物性油脂・業務用チョコレート・乳化・発酵素材・大豆加工素材の技術を掛け合わせ、新しいおいしさを生み出しています。
  • 若手のうちから大きな仕事に挑戦できる
    入社1~2年目から設備導入や大手企業の商品開発など、スケールの大きな仕事を任されるチャンスがあります。
  • 仕事も自分の時間も大切にできる
    フレックスタイム制度やテレワーク制度など、柔軟な働き方を支える制度も整えられています。
食品メーカーの就職が難しいと言われる理由
  • 難しさの背景は、知名度の高い企業への志望の集中、限られやすい採用人数、重なりやすい志望動機
  • 難易度は企業の知名度・規模・職種で異なり、食品メーカー全体が一様に難関なわけではない
  • BtoB食品メーカーまで視野を広げ、商品ではなく事業や仕事の理解を深めることが、現実的な一歩になる

まずは気になる企業の事業や職種を調べ、説明会やインターンシップで社員の声に触れるところから始めてみてください。